内容紹介
公爵家の令嬢イリヤの元に、王太子ローレンとの婚約の知らせが舞い込んだ。王宮にて、イリヤの前に姿を現したローレンは、感情をあらわにしない、どこか危なげな雰囲気をまとっている。何よりも光のない曇った眼ーー。この眼を私は知っている。イリヤには、前世の記憶があった。母親から虐待の末、雪の中ベランダで凍え死んでしまった辛い過去。死の間際、窓ガラスに映った自分は、ローレンと同じ眼をしていた。イリヤは国王からローレンの過去を聞かされる。13年前に隣国で行方不明になり、暗殺者として育てられ数々の仕事をしてきたことを。二度目の人生でイリヤに愛を教えてくれた家族のためにも、この婚約は成功させないといけない。それに、傷ついているローレンを放おっておくこともできない。イリヤの思いはいつしかローレンの心の隙間を埋めていき、無自覚な愛に変わっていくーー。